Hemorrhoids
痔核（いぼ痔・切れ痔）
痔の原因と種類について／痔の種類／症状／治療／当院の内視鏡検査の特徴
目次
痔の原因と種類について
Hemorrhoids
痔の基本的な原因と種類を理解し、適切な対処法を学びましょう。
痔は、肛門周囲の組織に物理的な刺激や炎症が生じることで発症します。代表的には、以下のような機序が知られています。
- 切れ痔（裂肛）: 便秘で硬い便が通過したり、水様下痢便が勢いよく通過することで、肛門の出口付近（歯状線より外側）が切れることで起こります。
- いぼ痔（痔核）: 肛門の血管がいぼ状に腫れるもの。歯状線より内側は「内痔核」、外側は「外痔核」と呼びます。
- 痔ろう: 下痢などを契機に、肛門周囲の組織へ細菌が侵入してトンネル（瘻管）が生じます。
切れ痔（裂肛）
肛門の出口付近の皮膚が切れることで起こります。硬い便（便秘）や勢いのある水様下痢便の通過が主な原因です。歯状線の外側が切れることがほとんどです。
いぼ痔（痔核）
肛門の血管がいぼ状に腫れるものです。歯状線より内側にできるものを内痔核、外側にできるものを外痔核といいます。
痔ろう
下痢などを契機に肛門周囲の組織へ細菌が侵入し、肛門と皮膚をつなぐトンネル（瘻管）ができた状態です。
痔の症状について
Symptoms of Hemorrhoids
タイプごとに症状が異なります。以下をご参照ください。
切れ痔（裂肛）
- 排便時の強い痛み
- 排便時の真っ赤な出血
いぼ痔（痔核）
- 排便時の強い痛み
- 排便時の真っ赤な出血
- 肛門からいぼが脱出する
痔ろう
- 肛門周囲の疼くような痛み
- 発熱が出る
- お尻から膿が出る
痔の治療について
Treatment of Hemorrhoids
症状やタイプ、重症度に応じて適切な治療を選択します。
まずは保存的治療（生活指導、便性の調整、局所ケア、内服・外用薬など）を基本とします。症状が強い場合や合併症を伴う場合には、提携施設と連携のうえ外科的治療を検討します。
- 切れ痔（裂肛）: 便性改善、局所の炎症・痛みのコントロール。慢性化や狭窄を伴う場合は外科的加療の適応を検討。
- いぼ痔（痔核）: 保存的治療で難治の場合は外科的治療（必要時）。
- 痔ろう: 感染制御と根治の観点から手術が必要となることがあります。
当院の内視鏡検査の特徴
Examination and Diagnosis of Hemorrhoids
苦痛の少ない検査体験と適切な病変評価に努めます。
- 鎮静を用いた、苦痛の少ない内視鏡検査に対応
- 必要に応じて止血・生検など適切な処置を実施
- 検査前後の丁寧な説明と生活指導