Liver Cancer
肝臓がん
肝臓がんとは?/原因/症状/早期発見/予防/検査方法/まとめ
目次
肝臓がんとは?
What is Liver Cancer
早期発見・早期治療が重要ながんの一つです。
肝臓がんは、肝臓に発生する悪性腫瘍で、我が国でも身近ながんの一つです。一般に肝細胞がん(肝細胞由来)と胆管細胞がん(肝内胆管由来)に大別されます。初期は無症状で進行して見つかることも少なくありません。
主な種類
- 肝細胞がん(HCC)
- 胆管細胞がん(ICC)
治療と予後
- 早期発見で治療選択肢が拡がります。
- 定期的な検査でのフォローが重要です。
注: 生存率や統計は時期・集団により異なります。最新の公的データも併せてご確認ください。
肝臓がんの主な原因について
Causes & Risk Factors
慢性肝炎ウイルス感染・肝硬変・代謝因子(肥満/糖尿病)が主要なリスクです。
2-1. 慢性肝炎ウイルス感染
- B型・C型肝炎などの慢性ウイルス感染が背景
- 慢性炎症→線維化→発がんの経路に関与
- ウイルス治療と定期的なフォローが重要
2-2. 肝硬変
- 各種慢性肝疾患の終末像で発がんリスク高
- ウイルス性・アルコール性・NASH などが原因
- 専門医のもとで厳密なサーベイランスが必要
2-3. 肥満や糖尿病
- 脂肪肝/NASHの進展が発がんに関与
- 体重管理、食事・運動、糖代謝コントロールが鍵
肝臓がんの症状について
Symptoms & Red Flags
初期は気づきにくく、進行に伴い多彩な症状が現れます。
初期
- 無症状のことが多い
進行すると
- 腹痛・右季肋部痛
- 体重減少・食欲不振
- 黄疸
- 倦怠感・発熱
- 腹部膨満(腹水)
肝臓がんを早期発見するには?
Early Detection Strategy
リスクのある方は、計画的なサーベイランス(定期検査)が重要です。
対象となるリスク層
- 慢性肝炎ウイルス(B型/C型)感染歴がある
- 肝硬変と診断されている
- 脂肪肝/NASH、肥満や糖尿病など代謝因子がある
推奨される検査の組み合わせ
- 腹部超音波(US)をベースに定期的な実施
- 腫瘍マーカー(AFP、PIVKA-II 等)の併用
- 必要時に CT / MRI で精密評価
受診の目安
- 定期検査の間隔はリスクや所見により個別化
- 症状変化や異常値があれば早めに相談
肝臓がんの予防法
Prevention & Lifestyle Care
ウイルス対策、生活習慣の改善、基礎疾患の管理が予防の柱です。
ウイルス対策
- B型肝炎ワクチン接種
- 感染予防(衛生/適切な医療行為)
- 慢性肝炎の適切な治療とフォロー
生活習慣
- バランスの取れた食事と適正体重の維持
- 適度な運動
- 禁酒(とくに肝障害がある場合は厳守)
基礎疾患の管理
- 糖尿病・脂質異常症のコントロール
- 脂肪肝/NASHの改善
- 定期健診・画像検査の活用
肝臓がんの検査方法
Diagnostic Workup
画像検査・血液検査・肝生検を組み合わせ、総合的に評価します。
6-1. 画像検査
6-1-1. 腹部超音波検査(エコー)
非侵襲的で繰り返し実施しやすく、サーベイランスの中心となる検査です。
6-1-2. CT検査(コンピューター断層撮影)
造影CTにより腫瘍の血行動態や分布を評価し、治療方針立案に有用です。
6-1-3. MRI検査(磁気共鳴画像)
CTが不適な場合やより詳細な質的評価に有用で、造影剤の種類も選択されます。
6-1-4. PET検査(ポジトロン断層撮影)
症例に応じて全身検索や質的評価に用いられることがあります。
6-2. 血液検査
6-2-1. 肝機能検査
AST/ALT/ALP/γ-GTP など肝機能や胆道系の指標を確認します。
6-2-2. 腫瘍マーカー検査
AFP、PIVKA-II などを用い、画像検査と併用して評価します。
6-3. 肝生検
画像や血液検査で確定困難な場合に、組織を採取して病理学的に診断します。適応はリスク・ベネフィットを考慮して判断されます。
まとめ
Key Takeaways
肝臓がんは“早期発見・早期治療”が鍵です。リスクの把握と計画的な検査を。
- 初期は無症状のことが多く、定期検査が重要。
- リスク因子(慢性肝炎ウイルス/肝硬変/肥満・糖尿病など)がある方はサーベイランスを。
- 画像検査・腫瘍マーカー・必要時の肝生検を組み合わせて評価。
- 気になる症状や検査異常があれば、早めに専門医へ相談。