アニサキス症

アニサキスは幅0.5〜1mm・長さ20〜30mmほどの糸状の寄生虫です。サバ・アジ・イワシ・イカ・サンマ・サケ・タラ・ホッケ・ホタルイカなどに寄生し得ます。これらを生/不十分な処理で食べると、人へ移行することがあります。

人の体内では約1週間しか生きられませんが、激しい腹痛・吐き気/嘔吐・発熱などを引き起こすことがあります。一方で無症状のまま死亡・排泄される場合もあります。

アニサキスは内視鏡（胃カメラ）で摘出が可能です。魚介を食べた後に強い腹痛などがあれば、緊急で内視鏡検査・摘出を検討します。検査準備が必要なため、来院前にお電話でご相談ください。

アニサキスにより胃腸などで症状が出た状態を「アニサキス症」と呼びます。予防には以下が有効です。

• 60〜70℃で1分以上の加熱
• −20℃以下で24時間の冷凍（家庭用冷凍庫は−18℃程度のため48時間以上が目安）

ただし100%の予防は困難です。また、アニサキス自体がアレルゲンとなるアニサキスアレルギーでは、死んだアニサキスでも蕁麻疹などの症状が出ることがあり注意が必要です。